南伊豆おく農園

私のババコウ栽培② 販売は試行錯誤 悪戦苦闘

2022年2月13日

さてババコウを成らせることに成功はしたものの何処に売るのかという話になりました。なんと間の抜けた話だと思う方もいるでしょう。
県の農林事務所の金子普及員とババコウを持って東京筑地市場に行きました。全く見たこともない珍しい果物ということで、そういった農産物の扱いを得意にしている卸しの人を紹介してもらい話をしました。発注方法や値段、送り先など必要事項を決めて、何とかめどが付き、ほっとした帰路でした。

いよいよ東京に出荷を始めたが・・
帰宅後、出荷箱や包装備品など準備しました。徐々に出荷が始まると販売してもらっている高級果物店の担当者から直接電話が入るようになりました。収穫期のババコウがいっぱい取れはじめたのでその旨を伝えると毎月実施している頒布会の中に入れてくれることになりました。日にちを指定され、一度に340本のババコウを出荷する事になりました。1箱に6本しか入らないので50ケースをまとめて送りました。一番困ったのは340本のババコウの成熟度が均一でないことでした。黄色く色の付いていないものはエチレン処理したりして何とか間に合わせましたが、予想通り後からクレームが入りました。(涙)
東京に販売状況を聞きに何回か出かけました。高級果物店やデパートなどババコウがとがった先を上向きに筍の様に並べて販売されており、自分の栽培したババコウを誇らしく思い、また驚きました。しかし順調に販売というわけにはいきませんでした。一言でいえば商品力が無いということにつきます。

余ったババコウはどうする・・・しかし地元で活路!
最初の年から余り始め、それでも翌年も栽培本数を減らして継続しました。キュウリなどの野菜は市場出荷すれば値段の高い安いがあっても全量販売してくれます。ババコウはそのようにはいきませんでした。売れなければ販売先からストップがかかります
販売に苦戦して暗中模索している時、伊豆の地元のレストランでババコウの生ジュースの販売をしていただくことになりました。栽培本数を減らしたことで足りなくなることがたびたびでした。足りないからといってすぐには対応できません。植えてから1年待たなければ増えてきません。思うようにはいかないものです。

東京の高級果物店に並んだババコウを誇らしく